Vol.324:中華そば 今心


 今回取材をするのは和歌山市の名店「中華そば 今心」。店主は和歌山ラーメンのレジェンドとして広く名が知られている「うらしま」出身だ。門外不出と言われていた銘店の2番弟子と聞いているが、独立までの経緯、そして名門に入った理由など聞いてみたいことが多くある。「中華そば 今心」今中店主にKRK直撃インタビュー!


- ご出身は?

「生まれたのは天王寺で、育ったのは大阪の泉南市です。」

 

- ラーメンは昔から好きだったんですか

「好きでしたが時々食べる程度でしたね。」

 

- ラーメン屋をするきっかけは?

「前職は電気屋だったんですが、自分で何かお店をしたいとずっと思っていたんです。最終的にとんかつ屋とラーメン屋で迷っていて、ラーメン屋に決めました。それから自分で色々調べて和歌山ラーメンに興味を持ちました。」

 

- 修行店「うらしま」との出会いは?

「某ラーメンブログで僕が好きで通っていた"しま彰"さんの記事を読んで、しま彰さんがうらしま出身だと知ったんです。もちろん、当時からうらしまさんの存在は知っていましたが、そんなに詳しくなかったので両店の関係も知りませんでした。それでうらしまさんに興味を持ったので問い合わせてみたんです。」

 

- 問い合わせた内容は?

「『修行させて欲しい』と伝えたら、『やってみますか?』と受け入れてもらえました。うらしまさんに入ってから知ったんですが、弟子希望はほぼ断られているんです。僕の時はちょうど募集をしていた時だったようで本当に運が良かったんです。」

 

- 自分の中で何年で独立したいとかありましたか?

「それは師匠が決めることなので自分では何も考えていなかったです。只、卒業と同時に店を出さないといけないとは言われていましたね。」


2015年8月8日オープン


- 自店の場所は和歌山市と決めていたんですか?

「師匠から声がかかってから物件を探し始めました。僕はもう和歌山の人間と思っているので和歌山県内しか考えていなかったですね。それで家の近所の物件(前の場所)に出会い、2015年8月にオープンしました。」

 

- 屋号「中華そば 今心(こんしん)」の由来は?

「僕の名前が今中でその"今"を取って『今、心を込めて作る』という意味を含めて決めました。しま彰さんはうらしまの"しま"と店主の名前アキラ(彰)を付けて"しま彰"なので、僕も当初は"しま中"とかも考えていましたが、最終的に今心に決めました。」

 

- 遂に自分のお店を始めて順調でしたか?

「全然ダメでしたね。想像と実際動いてするのは全然違いました。卒業したらまた新しい修行みたいなものでしたね。」

 

- それでも大勢のお客さんが毎日来るわけですよね。

「当時は『僕のラーメンでいいのかな?』と悩んでいました。うらしま出身だからお客さんは大勢来てくださるんです。皆さん『美味しい!』と言ってくださるんですが、僕の中ではまだまだやなと思っていました。」

 

- 自信を持てるようになったのはいつ頃?

「本当に最近ですね。ここ2年くらいです。」


2024年2月5日 移転オープン


- 約9年経って、今回移転した理由は?

「お客さんも増えてきて、ここではもう無理だなと思い始めました。駐車場もですが、店も狭かったですからね。それでうちのお客さんで不動産屋をしている方がいて紹介して頂きました。この物件は2023年の夏頃には決まっていました。」

 

- 自店の商品紹介をお願いします。

「長時間炊いて、濃厚でちょっと骨粉が出ててザラつきがある中華そばです。」

 

- うらしま系で「まぜそば」があるのはコチラだけですよね?

「僕がまぜそばを好きなので前の店からちょっとやっていたんです。修行店には無かったメニューなので、色んな店にまぜそばを食べに行って自分なりにアレンジして作り上げました。まぜそばだけ麺屋たかはしさん(和歌山市)に作ってもらった麺を使っています。」

 

- 最後に今中店主が一番大事にしていることを教えて下さい。

「お客さんに美味しいと喜んでもらえるラーメンを作っていきたいです。」



◆店舗情報

中華そば 今心

和歌山県和歌山市西旅籠町4 第2垂井ビル 1F

https://twitter.com/konshin113

instagram https://www.instagram.com/konshin113/

移転オープン日:2024年2月5日

オープン日:2015年8月8日

 (取材・文・写真 KRK 令和6年6月19日)