今回取材をするのは、大阪の新店「うまそうなラーメン屋」。2023年5月10日にオープンしたばかりのお店だが、ラーメンの斬新なビジュアル&ネーミング、そして巧みなSNS戦略で早くから行列店となっている話題の新店だ。昼営業を終わってから取材する時間を作っていただけたので、いろいろ聞いてみようと思う。「うまそうなラーメン屋」西元店主にKRK直撃インタビュー!
- ご出身は?
「大阪の岸和田市です。」
- ラーメンをする前は?
「大学卒業後、電子カルテという病院のカルテを扱っている会社の人事部で働いていました。人事部という立場上、学生さんとよく話す機会があり、学生さんに『自分のしたい仕事をする方がいいよ』と言っている内に、ある時『自分も好きな仕事をしていないな』と気づきました。」
- その時、頭に浮かんだ好きなものは?
「ラーメンでした。」
- 元々、ラーメンは好きだったんですか?
「大学までは地元のラーメン屋さんに行くくらいしかなかったんですが、大学に入ってから本格的に好きになりました。大学で出会った奈良の友達を地元のラーメン屋さんへ連れて行ったら、その友達が『全然美味くないやん』と言ったんですよ。僕が当時好きなお店だったのでイラッと来ました(笑)。それでその友達が『じゃあ、俺のオススメのラーメン屋に行こうよ』と奈良の某店へ連れて行ってくれたんです。」
- 奈良までラーメンを食べに行ったんですね。友人のおススメのラーメンはどうでしたか?
「『メチャ美味いやん!』と驚きました。それからラーメンに興味を持って、ラーメン食べ歩きを始めました。それまではネットで調べるほどじゃなく地元のお店を食べているだけでしたが、それ以降は近畿圏内のお店を食べ歩きするようになっていきました。」
- 食べる側から作る側になるきっかけは?
「サラリーマンをしながら『好きなことを仕事にしたい』と悩んでいる時に、その奈良の某店からDMをもらったんです。僕がInstagramで『いつか自分でラーメン屋をしたい』と投稿していたのを見てDMして下さったみたいなんです。憧れのラーメンさんだったのでめっちゃ嬉しかったです。」
- 安定した仕事から離れることへの迷いは?
「最初の1ヶ月間は平日はサラリーマンをして、土日だけお手伝いするという形でした。少し自信がついたので仕事を退職して、岸和田から奈良へ引っ越しして某店へ入らせてもらいました。」
- 初めての飲食の仕事はどうでしたか?
「手伝いで入るのとは全く違って、初日から現実を見ましたね。それから少し勉強させて頂いてから、某店を離れて実家へ戻ることにしました。独立資金を貯めるために実家から通えるお店で学ぶ必要があるということと、ラーメンを本当にやっていけるのかを約3ヶ月間ほど考えていました。」
- ラーメンへの想いは消えなかったんですね。
「はい。それから色々な経験を積むために、大阪の二つのお店で勉強させて頂きました。」
- 独立志望はずっと持っていたんですか?
「最初からずっとありました。2024年に自分で始めると決めていました。」
- 自店へ大きく動くきっかけになったのは?
「都島で間借り営業をできる機会があり、予約制で3日間だけ150名限定でさせて頂きました。今と同じ屋号、商品でしました。その時に自分でオペレーション、具材の配置、仕込み、お金の管理、集客まで全て経験して、商品の味もまとまってきたと思ったので自分のお店をしようと決めました。」
- 屋号「うまそうなラーメン屋」の由来は?
「当初はかっこつけた英語の横文字とかも考えていたんですが、横文字の屋号は覚えてもらい難い。それで分かりやすい名前で考えて、普段からみんなが口ずさむような言葉を店名にすれば覚えてもらえるんじゃないかなと思いました。」
- 自店で出したいラーメンはいつ頃から決めていましたか?
「奈良の某店が好き過ぎて、白湯ですると早くから決めていました。脳が好きになってもう一度食べたくなるラーメンを作りたいという想いで、『脳好クリーミーラーメン』と名付けました。」
2023年5月10日オープン
- 梅田ですると決めていたんですか?
「元々は地元・岸和田でしようと考えていたんですが、Instagramに力を入れて2年間してきて、フォロワーさんから大阪市内に出して欲しいという声が多かったんです。それなら梅田で勝負しようと決めました。」
- 予定していた2024年より早く独立することになったのは?
「物件を見つけるのにもっと時間がかかると思っていたんですが、間借り営業を終えて1ヶ月くらいでこの場所に出会ったんです。ラーメン屋さんの居抜きだったので、内装を知り合いの人に変えてもらったくらいです。」
- オープンしてすぐに人気店となりましたが、現在の商品についての満足度は?
「立地的に女性も多いエリアなので、ちょうどいいラインを狙って試行錯誤しているところです。自分の好きなラーメンで勝負しているので、今の時点では他の系統のラーメンは考えていないです。」
- 麺屋棣鄂の麺との出会いは?
「間借り営業の時にお願いしたんですが、対応がとても良かったんです。名も無い私に試作の麺を沢山送って下さって、とても信頼しています。」
- チャーシューにも力を入れているようですね。
「京都の某店で炭火焼きチャーシューを初めて食べて衝撃を受けて、『これ、どうやって作るんだろう?』となり、自店でも取り入れることにしました。」
- 店内の雰囲気がとても良いですね。
「梅田という立地上、デートで使えるラーメン屋にしたいと思い、暗めでオシャレな雰囲気にしました。」
- 西元店主が一番大事にしていることは?
「もう一回食べたくなるようなお店作りです。味は人それぞれ好みがありますが、接客を通してお客様に良いお店だなと思ってもらえるように日々営業しています。」
◆店舗情報
うまそうなラーメン屋
大阪市北区大融寺町2-21 ニュープラザビルB1F
https://twitter.com/umasouna_ramen
https://www.instagram.com/umasounaramenya/
https://www.facebook.com/umasounaramenya
オープン日:2023年5月10日オープン
(取材・文・写真 KRK 令和5年6月1日)