今回取材するのは名古屋市の「支那ソバ きたがわ」。2022年12月にオープンした話題の新店だ。関東の名店で修行してきた店主が作るラーメンはとても評判が良く、今回の取材がとても楽しみだった。「支那ソバ きたがわ」北川店主にKRK直撃インタビュー!
- ラーメンは昔から好きだったんですか?
「そうですね。実家のある各務原市に『満州亭』というラーメン屋がありましてラーメンとワンタンだけのメニューで派手さはないんですが"ノスタルジックなラーメン"なラーメンで物心ついた時から食べてました。かれこれ30年食べ続けていて生活の一部だったんですが10年くらい前に突然閉店してしまったんです。今でもふと食べたくなる時がありますね。そういう背景もあってラヲタとはいかないまでもよく食べ歩いてました。」
- ラーメン屋をするきっかけは?
「今まで複数の会社に勤めていましたが主に営業、販売を長くやってまして良い商品を売ってお客様に喜んでもらう事にやりがいを感じていたのですが、あらかじめ用意されたものよりも自分自身が価値を生み出したものでお客様を喜ばせることができたらもっと充実するだろうなぁと思っていました。そこで自分が1番好きなラーメンで商売しようと決めました。」
- 修行先に東京を選んだのは?
「東京がラーメン最先端ということで、修行もそうなんですが色んなものに触れ合う機会も多いので良い経験になると思いました。修行経験は5年です。」
- 自店の場所を名古屋に決めたのは?
「東海地方にはないラーメンで勝負しようと思っていたので、名古屋で発信した方が伝わりやすいのではないかと考えました。」
- 名古屋のラーメン事情は?
「台湾ラーメンや好来系、スガキヤなど根強い人気のラーメンもあり美味しいお店も沢山あります。ワンタンを出している店が今は増えつつありますが、当時はあまりなかったと思います。あってもそんなに手の込んだものではない。自分のラーメンのルーツはワンタン麺なのでそれをやろうと思っていました。
そして殆どのラーメン屋は湯切りにテボザルを使いますがウチは平ザルを使います。たまにテボの方が早いとか麺の量が均一でないと言われます。確かにその通りです。だけどテボの狭い中で麺を茹でるのと、大鍋に麺を泳がせて茹でるのではどちらが麺に均一に熱が伝わると思いますか?想像できますよね。ごく稀に麺が熱いと気付かれる方もお見えになります。それは麺に熱がしっかり伝わっているからです。ですがほとんどわかりませんし変わらないと思います。それでも平ザルを使うのは少しでも良い状態で、少しでも美味しく食べていただきたいという想いからです。まだまだ未熟ですので、もっと腕を磨いて早く正確に提供することを心がけています。」
- 屋号「支那ソバ きたがわ」の由来は?
「自分の系統のラーメンがこのスタイルをとっていますので、そのままの流れに沿って決めました。」
- お店の商品の紹介をお願いします。
「あっさりだけどコクのあるラーメンです。特に出汁の旨みを味わっていただきたいです。また看板にも謳っているワンタンは皮まで手作りで拘っていますので、是非ワンタン麺を食べていただきたいです。」
- 北川店主の打っている現在の麺は?
「しなやかさがありコシのある麺。自分が好きな中細の麺を打っています。」
- まだオープン3ヶ月ですが、今後やりたいことは?
「沢山あり過ぎますが、とりあえず海老ワンタンをメニューに加えたいのと、塩ラーメンをやってみたいと考えています。」
- 北川店主が1番大事にしていることは?
「感謝。東京での5年間は順風満帆ではなく理不尽なことばかりでした。自分で店を出せないと思った時期もありました。不遇な時に本当に親身になって助けてくれたり応援してくれた方々がいます。その方々がいたから今の自分がある。今度は自分が人様の少しでもお役に立てるように、一生懸命美味しいラーメンを作る事が自分の使命だと思っています。その為に手間暇を惜しまない。現状、夜営業ができず、お待たせする時間も長くご迷惑をおかけしていますが、お客様が満足していただけるよう心を込めて全力でラーメンをお作りします。」
◆店舗情報
支那ソバ きたがわ
愛知県名古屋市南区内田橋1-14-2 コーポ竹味 1F
twitter:https://twitter.com/sinasobawantan
instagram:https://www.instagram.com/sinasoba_kitagawa/
オープン日:2022年12月12日
(取材・文・写真 KRK 令和4年5月15日)