Vol.257：麺屋えぐち

　多くのラーメン店が集まってきて再び盛り上がりを見せている奈良ラーメンシーンに、奈良史上最大級と言っても過言ではない実力店が加わることになった。屋号は麺屋えぐち。吹田市にて長く大阪ラーメンシーンを牽引してきた名店だ。店主は近年の関西ラーメン界の礎を築いた二つの名店で修行を積んでから独立開業した、謂わばラーメン界のサラブレッド。移転オープン直前に取材する時間を作って頂けたので、奈良移転の理由など色々聞いてみようと思う。「麺屋えぐち」江口店主にKRK直撃インタビュー！

- 奈良へ移転の理由は？

「嫁さんが奈良出身なので頭の中にはずっとありましたが、弟子の独立が1番のきっかけですね。また新しいことをして頑張りたいなと思いました。」

- この場所を選んだのは？

「半年間ほどほぼ毎週、不動屋さんを廻っていました。最初は駅前とかで探していましたが、滋賀や三重の弟子達に『駐車場が大事ですよ』と言われたので、駐車場がある所に絞って探すようにしました。この場所は以前に無鉄砲さんが営業していた所（1998-2003）で、その時に食べに来たことがあったんです。車で最初に見にきた時に『ここか！』とすぐに思い出して、ここでやりたいと思いました。」

- 駐車場が17台分もあるんですね。

「駐車場をしっかり確保できてから、この物件を借りました。共同が11台、専用が6台です。」

- 今年1月に江坂のお店を閉店後、奈良移転についてギリギリまで公表しなかった理由は？

「弟子達のお店のオープンが先だったので、うちの発表はその後でいいかなと思っていました。」

- お店からの情報発信は？

「最近やっとスマホに変えたので（笑）、これからSNSで売り切れとか営業の情報だけはしていきたいと思っています。」

- 新たなスタートで、提供する商品にも何か変化はありますか？

「食材とかはまたイチから変えていっています。一番は自家製麺導入ですね。"はるゆたか"や"春よ恋"など北海道の小麦メインで使わせてもらおうと思っています。美味しい食材を使いたいと思ったので、橘さん（カドヤ食堂 店主）にいろいろ紹介して頂きました。」

- 江口店主についても少し聞かせてください。ご出身は？

「大阪の八尾市です。」

- ラーメンは昔から好きだったんですか？

「小さい頃からラーメンが好きで、地元の店によく食べに行っていました。」

- ラーメンを作る側になるきっかけは？

「最初は焼き鳥屋さんで働いていたんですが、自分でお店をしたいなと考え始めた時に、好きだったラーメンが浮かびました。それで天神旗さんで働かせてもらうことになりました。」

- 修行先に天神旗を選んだのは？

「兄もラーメンが好きだったので、ある日、天神旗さんへ連れていってもらったんです。それで天神旗さんのラーメンがとても美味しかったので、ここで働きたいと思いました。ちょうど昼休憩の時であまりバタバタしていなくて、そんなに忙しいお店とは知らなかったんです。いざ入るととても忙しくて驚きました（笑）。その時はもういっぱいいっぱいで何も考えられなかったですね。」

- 天神旗の後、カドヤ食堂へ入る経緯は？

「天神旗さんで働いている内にそろそろ独立したいという気持ちが出てきました。そして独立に向けて天神旗さんを離れるタイミングで、大鶴社長（天神旗 代表）から『カドヤ食堂さんが募集しているから働いてみないか？』と言われました。独立へ向けて色々経験をしておきたかったので、喜んでカドヤ食堂さんでお世話になることに決めました。」

麺屋えぐち

奈良県奈良市南紀寺町1-223-1 森島ビル101

twitter：https://twitter.com/menyaeguchi

instagram：https://www.instagram.com/mianwueguchi/

移転オープン日：2022年4月19日

 （取材・文・写真 KRK 令和4年4月12日）