今回取材するのは静岡県東部の人気店「麺 まる井」。この地域がラーメン不毛の地だった頃から「ラーメン専門店」として営業を続け、後に登場してくるラーメン店のための礎を築いてきた名店だ。"麺 まる井"山口店主にKRK直撃インタビュー!
- 出身は?
「静岡県です。」
- ラーメン屋をするきっかけは?
「父親と二人で運送業をしていたんですが、父親の腰痛が酷くなって運送業を続けられないとなりました。それで父親が僕に『もう運送業はできないから身の振り方を考えるように』と言ってきたので、僕は『ラーメン屋をやりたい』と言いました。」
●女将さん
「主人が急にラーメン屋をやりたいと言い驚きました。それで修業無しでは無理だからと説得して、埼玉の井門家さんに務めさせて頂くことになったんです。
当時、井門家さんは上尾で行列店でしたが、主人は面接の際、『お宅の味で店を出したい訳ではないですが』と勝手なことを話したと聞いた覚えがあります。本人は『そんなことを言ったかな~』と忘れているようですが(笑)。というわけで味は井門家さんとは全く違うもので始めました。」
- お店を始めた場所は?
「最初は亀石峠の『なんでこんな所で?』と皆さんに言われるような場所で始めました。それからお客様が増えてきたのでもっとアクセス良い場所にと思い三島市へ2003年に移転し、そこが狭かったので現在の場所へ2010年に移ってきました。」
- 豚骨魚介やつけ麺も早くから提供されていたんですね。
「豚骨魚介は六厘舎とかが出てくる前からしていて、つけ麺も早くから始めていました。つけ麺をする時に『自家製麺でしないとな!』と思って、東池袋 大勝軒さんに事情を説明して3週間ほど麺打ちを教わりました。」
●女将さん
「当時、私に事前に何も言わないで突然『麺打ちに行くから数週間店を休むわ!』って(笑)。業者の人からは勘違いされてしまって、『旦那がいなくなって大丈夫ですか?』と心配されるし(笑)」
- 山口店主の大事にしていることは?
「自分が美味しいと思うものを作ることです。原価計算とかも大事ですが、それよりも自分が美味しいと思えるものを作れているかがもっと大事です。」
●女将さん
「お客様は私がお店を主導しているように思っていらっしゃるかもしれませんが、本当に頑固なのはこの人(店主)なんです。思い立ったら相談無しにすぐに商品をリニューアルするし、寸胴に入れる食材もどんどん変わっていくんですよ(笑)」
◆店舗情報
麺 まる井
静岡県駿東郡清水町的場83-10
twitter:https://twitter.com/ageagemayumin
オープン日:2010年4月4日(現店舗のオープン日)
(取材・文・写真 KRK 令和2年11月22日)