2020年7月9日オープン!
北摂の激戦区「江坂」に新たな新店が2020年7月9日に加わる。屋号は「らーめん これこれ」。店主は塚本の人気店「創作らーめん style林」出身で店長を務めていた方だ。多種多彩なラーメンが揃っている江坂エリアで、表利店主は一体どんなラーメンで勝負するんだろうか?「らーめん これこれ」表利店主にKRK直撃インタビュー!
<店舗情報>
らーめん これこれ(RAMEN CORE-CORE)
大阪府吹田市江坂町1-20-30 キャロル江坂1F
twitter:https://twitter.com/ramen_corecore
instagram:https://www.instagram.com/ramen_corecore/
オープン日:2020年7日9日
- 出身は?
「生まれも育ちも大阪の上新庄です。」
- ラーメンは昔から好きだったんですか?
「近所に"とっかりⅡ"があったので子供の時からよく連れていってもらっていました。ウチは兄もラーメンが好きだったのでラーメンに凄く近い環境で育ってきました。」
- 食べ歩きも?
「高校時代に野球部だったんですけど、野球部の先輩に林さん(現・style林 店主)がいたんです。その時に僕と林さんともう一人でラーメン同好会を作りました。僕がいろいろラーメンを食べ歩いていたので、他の2人に僕がいろんなお店を紹介するって感じでしたね。今みたいにSNSとかが無かったので、雑誌からの情報がメインでした。只、高校生の僕達には雑誌ではどこが美味いのか分からなかったので、食べに行ったお店の店主さんに『美味しかったです!』と伝えてから、『お薦めのラーメン屋さんはありませんか?』と聞いて情報収集をしていました。」
- 同好会の3人で「いつかラーメン屋をするぞ!」とか言ってなかったんですか?
「全くそういう話は無かったですね。ラーメンを食べるのが好きだっただけなので。」
- 飲食に入ったきっかけは?
「大学を卒業してからスキューバーダイビングのインストラクターとか違う世界で働いていたんですが、あるきっかけで居酒屋で働き始めた時から本格的に飲食を勉強していこうと思い、イタリアンのお店で勉強していました。」
- 当時、ラーメンでなくイタリアンを選んだ理由は?
「ラーメンが好きなだけにラーメン業界に入りたくなかったんです。作り手になってしまうと今までみたいに楽しめなくなるんじゃないかなって。林さんからは(林さんが)"みつか坊主"で修業している頃から『いつか独立する時に一緒にお店をやってくれ!』と声はかけてもらっていました。当時の僕はイタリアンを熱心に勉強していた頃だったので、イタリアンの方で独立したいと思っていました。」
- そこから気持ちの変化があったんですね。
「数年後にいよいよ林さんがみつか坊主から独立するとなった時に、林さんから『手伝って欲しい!』と連絡がありました。とても悩んだんですけど、ここまで自分を必要としてくれているなら一度やってみようと思いました。ここで断ったら後悔するんじゃないかなと思ったんです。」
◆林店主(左)と表利店主(右)
- ラーメン屋で初めて働いて、どうでしたか?
「毎日必死過ぎて、あんまり当時の記憶が無いんです(笑)。当時は忙しかったので睡眠時間もあまり取れないし、御飯も食べれないほどずっと働いていたんです。一週間ちょっとで6キロ痩せましたから。想像していた5倍ほどしんどかったですね。」
- 独立志望は常にあったんですか?
「元々、学生の頃から何かをしたいという独立志望がありました。税理士事務所で勤めていた父の影響も大きかったです。父の仕事関係で社長さんという人たちとも触れ合うことが多く、父から聞く話からも影響を受けていたので、いつか父と一緒に仕事ができればいいなと思っていました。」
- 実際に独立へ向けて動き出したのは?
「style林での二年目の頃ですね。その頃に父が定年退職をしまして、父と一緒に働くという夢を叶えようと思ったらもうあまり時間が無いと思い、林さんに独立したいと伝えました。」
- その時はイタリアンでなく、迷いなくラーメン屋?
「ラーメン屋です。ラーメン屋ってしんどいとか苦しいとかある中でも、お客さんに喜んでもらえる数がイタリアンのお店に比べると多いと思うし、いろんな所から食べに来てもらえます。それとstyle林時代に数々の賞をいただいた時の『ラーメンをやっていてよかった!』という喜びを自分の店でも味わいたいと思いました。」
らーめん これこれ(2020年7月9日オープン)
- 屋号の由来は?
「修業している時から屋号をどうしようかなと考えていました。僕の名前が"表利"って変わった名前なので、みんなから『表利でいいじゃないか!』と言われていたんですけど、自分の名前を付けるのはやっぱり恥ずかしい(笑)。この屋号が浮かんだのは、独立へ向けて『どういうラーメンがみんなにとって美味しいラーメンなのか?』とずっと考えていた頃でした。食べ歩きで日本中のいろんなラーメン屋に行きましたけど、やっぱり記憶に残っているのは小さい頃に家族と行っていた中華料理屋の中華そばとか何か思い入れがあるお店なんですよね。みんなにとっての一番を食べた時は『これこれ!』って思うんです。それでウチの店もみんなの中心にあるラーメンを目指していきたいなという想いから"らーめん これこれ"にしました。みんなに『これこれ』と思ってもらえることを願って付けた屋号です。」
- 場所はいろいろ探したんですか?
「神戸の方に行ったりとか、1年ほどいろいろ探しました。条件は周りに会社があるとか、学生がきやすい場所。なかなか見つからずに悩んでいる時に、赤木さん(現・つきよみ店主)から『江坂がいいんじゃない?』とアドバイスをもらって、それから赤木さんと一緒に車で江坂を見て廻っていました。僕は特に公園が気に入っていたので、この物件の情報が入ってきてすぐに『ここでしたい!』と思いました。先に申し込みされている方がいるということでキャンセル待ちになったんですが、どうしてもこの場所が気に入ったので管理会社に直接行って僕の思いを伝えました。それから数日後に『表利さんに決定になりました!』と連絡があったんです。」
- 先客がキャンセルしたんですか?
「あきらめかけていたのでビックリして理由を聞いてみると、ここの大家さんが"みつか坊主"齋藤店主とたまたま面識ある方だったんです。それで大家さんが"style林"で調べたら"みつか坊主"と関係があるお店と知り、『みつか坊主と繋がりがあるお店なら応援したい!』ということでした。この偶然の出来事に凄い鳥肌が立ちまして、すぐに齋藤さん(みつか坊主店主)に電話してそのことを伝えました。」
- 商品の紹介をお願いします。
「ウチの看板にしたいと思っていたのが僕が好きな味。全国を食べ歩いていた中で、僕の中ではブラックな醤油と炒飯のセットが鉄板だなと思っていました。広島の尾道ラーメンを食べた時に、凄い素朴な感じなのにメチャ美味いのに衝撃を受けました。その衝撃が忘れられなくて、ウチの看板の商品をブラックな感じと尾道系をブレンドしたようなラーメンにしました。」
- もう1つの看板商品の「味噌」は?
「やっぱり今まで味噌を勉強させてもらっていたので期待もされていると思いますし、僕自身も味噌の知識がそれなりに付いていると思いますから、一度、僕のブレンドの味噌で勝負してみたいと思いました。
ウチのは17種類の味噌やスパイスをブレンドしていて、メインの味噌は大分から仕入れています。実際に大分へ行って食べてみて美味しかったので決めた味噌です。甘口の米の麹でちょっと粗目。口当たりでいったらプツプツした感じです。上にトッピングとして乗せている辛味噌はちょっと辛味もありつつ旨味、香りを加えたブレンドになっていて、こちらも10種類の味噌やスパイスをブレンドしています。辛味噌は途中で混ぜ合わせてもらうと味が変わって、ラーメンを二度楽しめるようになっています。」
- トッピングにソーキ(豚軟骨)は珍しいですね。
「スキューバダイビングのインストラクターをしている頃、沖縄へ行くことが多かったんです。沖縄料理で僕が好きだったのが"ソーキそば"。石垣島の某店で(ソーキそばを)食べた時に、スープは凄くシンプルなのにソーキだけで持っていかれる感じが凄く衝撃だったんです。それがずっと記憶にあったので、『みんなも好きになってくれるんじゃないかな?』と思いました。」
- 表利店主が大事にしていることは?
「屋号の通り『これこれ』と思ってもらえるラーメン。皆さんの日常にちょっとした幸せのおまけを提供できる空間、味を作っていきたいです。仕事で疲れた中でもウチに来てもらうだけで心が落ち着く、気分転換になるとか、そういったお店になれればと思っています。宜しくお願い致します。」
(取材・文・写真 KRK 令和2年6月23日)