Vol.172:自家製麺 つきよみ

2020年5月30日オープン!


 大阪の緊急事態制限も解除になり、延期を繰り返していた注目の新店のオープン日がいよいよ決まった。屋号は「自家製麺つきよみ」。同地区の人気店「ラーメン家あかぎ」の新ブランド店だ。オープン前に取材の時間を作ってもらえたので、修行時代の話などいろいろ聞かせてもらおうと思っている。"自家製麺つきよみ"赤木店主にKRK直撃インタビュー!


 <店舗情報>

■自家製麺 つきよみ

住所:大阪府大阪市東淀川区豊新5-11-4

twitter:https://twitter.com/tukiyomi_men

オープン日:2020年5月30日




- 出身は?

「生まれも育ちもここ、上新庄です。」

 

- ラーメンは昔から好きだったんですか?

「元々、地元の"とっかりⅡ"のファンでして、店主だった横山さんとも親戚付き合いくらい仲が良かったんです。それで学生時代は"とっかりⅡ"でアルバイトをしていました。その頃はラーメン屋をしたいという気持ちはまだ無かったですね。」

 

- ラーメン屋をしようと思ったきっかけは?

「大学を卒業してから中華料理屋さんに就職したんですが、3年ほど経ってから『ラーメン屋をしてみたいな~』という気持ちが出てきました。それで敢えて大好きな"とっかりII"ではなく、何度も食べに行っていた輝さん(麺や輝)。当時は濃い味にハマっていまして『輝の味を学びたいな!』と思いました。それで求人を見て電話し採用していただきました。輝では淡路店の店長も長く任せてもらいました。」


ラーメン家 あかぎ(2017年10月10日オープン)


- 「ラーメン家あかぎ」の場所はこの辺りって決めていたんですか?

「生まれも育ちも上新庄なので地元でお店をしたい気持ちがありましたので、ずっとこの辺りで物件を探していました。その時にとっかりⅡさんが店を閉めることになって、横山さん(現・KUCHE店主)から『あそこでしたら?』と言ってもらいました。僕にとっては小さい頃から通っていたお店の場所だったのでとても思い入れがあって、『他の誰かにあそこでラーメン屋をされるくらいなら自分でやりたい!』と思いました。横山さんのお母さんからも『けいた(赤木店主)がやってくれるなら嬉しいわ!』と言ってもらいました。もう運命だと思って決断しました。」

 

- あかぎの商品は悩みましたか?

「僕は元々はこってりのつけ麺が大好きなので、本当はこってりのつけ麺をしたかったんです。でも"あかぎ"の場所が狭すぎて豚骨が炊けないんです。それで悩んで浮かんだのが当時流行っていたエスプーマ系のラーメン。僕も嵌っていまして、みつ葉さんとかいろんなお店へ食べに行っていました。それであかぎの看板商品として泡系のラーメンでいくこと決めました。鶏自体するのも初めてだったし、圧力寸胴を使うのも初めてだったのでイチかバチかでしたね。近くに大学もあるので、今では多くの学生の方に来ていただいています。」

 

- 赤木さんの名前に「ラーメン家」を付けた屋号にした理由は?

「小さい頃から通っていた思い出ある『家のような場所』だったし、大好きだったみつ葉さんも『ラーメン家 みつ葉』ですから。勝手に使わせてもらってすみません。」


自家製麺 つきよみ(2020年5月30日オープン)


- 今回の新店の構想はいつ頃から?

「あかぎをオープンした頃からずっと『必ず上新庄で"こってりのつけ麺"のお店をする!』と決めていました。あと、自家製麺もしたかったんです。あかぎでは製麺機を置く場所が無かったんです。」

 

- 場所はいろいろ探したんですか?

「製麺室も作れる広い物件を探していたのでなかなか見つからなかったですね。この物件を契約してから2月にはもう完成していたんですが、こんな状況(新型コロナウイルス)なのでオープン日は延期の繰り返しでやっと5月30日にオープンできることになりました。」

 

- 屋号の由来は?

「ずっと商売をしていていつも神頼みなので、神社とかよく参拝するんです。だから屋号も神様の名前を付けさせてもらいました。"つきよみ様"は穀物の起源になった神様で、商売にはツキも必要だなってことでツキという言葉も入っているので決めました。」



- 商品の紹介をお願いします。

「つけ麺がメインで、まぜそばも用意しています。将来的にはラーメンも加える予定です。今回、濃いスープを作るには羽釜がいいかなと思い導入しました。(新型コロナウイルスの影響で)試作期間がたくさんあったので何度も練習したんですけど、やはり寸胴とは全然違いますね。濃い~しっかりしたスープが作れます。」

 

- 待望の自家製麺については?

「切り刃8番の平打ち。小麦の流行は北海道の小麦なんですが、ウチは福岡県産の小麦『宝いずみ』を使っています。いろんな小麦で試作をしていましたが、最終的にこの小麦に辿り着きました。魚介豚骨ってけっこうありふれていますが、差をつけるなら麺だと思っています。つけ麺好きの方にはぜひ食べていただきたい特徴ある麺に仕上がっています。」

 

- チャーシューは?

「鹿児島県産のもち豚を使ったバラチャーシューとレアチャーシューの二種類を用意しています。」

 

- 赤木店主がラーメン屋として大事にしていることは?

「一生懸命やるってことです。オープンに向けて頑張って商品を完成させたんですけど、まだまだ日々進化。向上心だけは絶対に忘れないでいこうと思っています。どんどん美味しくできるように努力していこうと思っています。」



 (取材・文・写真 KRK 令和元年5月26日)