今回紹介するのは愛知県豊橋市にある人気店"ORIBE"。私が初めて訪れたのは2017年の夏だった。フレンチ出身で、しかもあの"ガチ麺道場"での修行経験がある店主が作るラーメンは、ビジュアルが素晴らしく、そして素材の良さを大切に引き出した心温まる一杯だった。
今回、イベント前の忙しい時間に少し取材する時間を作っていただいたのでいろいろ聞いてみようと思う。店主と会うのは初めてなので、初対面、初取材というワクワクするシチュエーションだ。"ORIBE"三浦店主にKRK直撃インタビュー!
- 出身は?
「生まれは豊橋市なんですけど、親が転勤族なので東京、大阪、仙台、あちこち転々としていました。豊橋市に住み始めたのは6年ほど前からです。」
- 料理の世界に入るきっかけは?
「自分が料理好きだったのもあって、大学の時に自分が長くできる仕事と考えて、好きな料理の世界へ入ることを選びました。」
- 最初はどんなお店から?
「大学時代にアルバイトをしていたお店の料理長が元々フランス料理をしていた方で、その方にフランス料理のお店を紹介してもらいました。そこでは6年ほどお世話になりました。
それから知り合いの料理長に誘っていただいて、アメリカに行くことに決めました。ロサンゼルスでフレンチジャパニーズ、フュージョン料理みたいなお店で3店舗展開していて、そこで7年ほど働いていました。」
- アメリカから日本へ戻ってきたのは?
「親が体調を崩して日本へ戻ってきました。元々、自分のお店をしたいという想いがありました。しかしフレンチだとリーズナブルなお店は難しい。それで全部自分でイチから作れて、価格帯がリーズナブル、いろんな人に食べてもらえると考えて浮かんだのがラーメンでした。」
上野店主と三浦店主
- 元々、ラーメンは好きだったんですか?
「そんなに詳しくはなかったですが、ラーメンは好きで地元でよく食べていました。」
- ラーメン屋をやりたいと思ってからは?
「ラーメン屋をやりたいと決めてからは、イチから学べるお店を探そうと思ってラーメンの雑誌を買って、愛知県内を食べ歩いていました。スープはもちろんですが、製麺というのが全然想像できないことだったので、そういうのを学べるお店を考えていました。」
- そして出会ったのが「ガチ麺道場」だったんですね。
「雑誌でガチ麺道場の麺の写真を見て凄く気になって、すぐに食べに行きました。そして麺にとても衝撃を受けました。それから5回ほど食べに行って、上野店主に声をかけさせて頂きました。募集とか書いていなかったんですが、修業という形で働かせてもらいたいとお願いしました。当時、僕は36歳くらいで『3年ほど修業したい』と言ったんですが、上野店主が『そんなに修業に時間をかけたらその後が大変だから、半年で教えてやる』と言ってくださいました。」
- 初めてラーメン屋で働いて、どうでしたか?
「日本に戻ってから1年半ほどブランクがありましたので、全くついていけなかったですね。かなり迷惑をおかけしたと思います。」
ORIBE(2017年2月13日オープン)
- 屋号の由来は?
「単純に僕が織部焼が好きで、織部さん(古田織部)の人物像が漫画とかで読んでて『面白い人だな~』と思っていました。師匠の千利休のやっていることをそのまま受け継ぐのではなく、自分なりに表現していくという形に惹かれました。僕の中ではガチ麺が一番美味しいお店で、上野店主が千利休みたいな存在なんです。」
- ローマ字にしたのは?
「"織部"と漢字で書くと名前だと思われるかと思いましたし、漢字だと堅い印象になるのでローマ字にしました。」
メニュー(2019年11月4日時点)
- 商品の紹介をお願いします。
「豊橋という土地を見ていて凄く野菜とかが豊富。ただそれに対してそこまで意識している地元の方は少ないと思いました。なので豊橋の季節の野菜を入れながら作りたいなと最初に思いました。地元で作っている食材を使いたいと意識しています。」
- まぜそばも評判いいですね。
「最初は鶏白湯だけでしていて、少し余裕ができた頃から"まぜそば"を始めました。野菜をフューチャーして、奥三河の天狗茄子、夏だと豊川のトウモロコシ、野菜を中心にしたまぜそばというイメージですね。」
鶏白湯麺
- 三浦店主が大事にしていることは?
「全てを手造りでということは、ずっと意識しています。例えば、餃子の皮とかも作っています。国産の食材、地産農家のを使いたい、化学調味料は使いたくない。素材からの味を引き出して、それを商品として提供していきたいと思っています。」
<店舗情報>
■ORIBE
住所:愛知県豊橋市井原市26-1 ツインピークスA 1F
公式ブログ:https://ameblo.jp/oribe-ramen/
facebook:https://www.facebook.com/oribe.ramen/
instagram:https://www.instagram.com/oribe_ramen/
オープン日:2017年2月13日
(取材・文・写真 KRK 令和元年11月4日)